2014(平成26)年に始まった「みんなとオレンジカフェ事業」は10年を経て、どのカフェも参加者が増えています。港区や高齢者相談センターなど関係機関からの紹介、チラシを見てなど、きっかけは様々ですが、相談したい、情報が欲しい、あるいは同じような立場の方とお話がしたいなどの目的を持って参加されています。
最近、特に多いのは、物忘れをするようになって心配という方、お連れ合いを介護しているご夫婦、娘さんの立場で親を介護している方です。
初めて参加する時には迷ったり悩んだりしている最中という方も多く、認知症専門医との個別相談を希望され、その場で医療につながる例も多くあります。
カフェでは4~6人が座れるテーブルを6つほど用意し、それぞれにボランティアやスタッフが入ってお話を伺います。テーブルによってご本人どうし、介護する方どうし、地域の方どうしなどで、お茶を飲みながらお話に興じています。
「他の方のお話を聴く」ことで、自分ひとりでは見つけられないヒントが得られたり、「自分のことを話す」ことでは、言葉にすることで改めて自分の考えに気づいたり、まとめたりできるというメリットがあるようです。
人の話にうなずく様子も多く、時に笑い声も上がり、温かい雰囲気の中で時間が流れ、参加者の皆さんにつながりが育まれています。
今後、高齢者や認知症の方が増えていくと予想される中、「みんなとオレンジカフェ」が地域で果たす役割はますます大きくなると感じています。4月からも参加者の皆さんの声を聴き、安心で居心地の良い「みんなとオレンジカフェ」を皆さんで創っていきましょう。
左から芝浦港南カフェ、麻布カフェ、高輪カフェ、芝カフェのお話タイム
2か月振りのカフェは、参加者同士の交流が深まるようなプログラムを多く取り入れました。
飯倉カフェは、早稲田大学のコーラスグループ「コール・フリューゲル」を迎えて、カフェで初めての男声合唱を楽しみした。休憩時間には10人のメンバーも参加者と一緒にテーブルにつき、参加者が若い世代との交流を楽しんでいました。
ありすカフェは、昨年10月に西麻布カフェで実施して好評だった「人生すごろく」。
人生で直面する事柄について、それぞれの考えを話し合い、皆さんの人となりが垣間見える時間でした。
西麻布カフェは、ボランティアさんがプログラムの内容と進行を担い、昔遊び(けん玉、あやとり、お手玉など)とお話を楽しみました。施設内のあっぴい西麻布の子ども達も参加して、ハーモニカ演奏に合わせて歌ったり、懐かしい遊びをして大いに盛り上がりました。
麻布カフェは、昨年4月のリニューアルオープンとともにカフェが始まってからの1年を、参加者、ボランティア、スタッフの皆で振り返りました。この1年のことだけでなく、参加者の自己紹介では、子どもの頃の戦争体験など興味深い話が続きました。
最後の南麻布カフェは「春のミニリース作り」。人気の作り物には多くの方が参加し、発泡スチロールの土台に小さくカットした布を何枚も差し込んでリースを仕上げました。お茶の時間には、出来上がった作品を皆で眺め、褒め合って賑やかでした。
2024年度のカフェは、参加者が著しく増えました。麻布カフェを土曜日に開催したことで、平日には参加できない世代(60代~70代前半)の参加が増えたり、参加者に誘われて初めての方が来られたり、またそのような新規の方々が継続的に参加するようになったことが要因と思われます。
これからもカフェが皆さんに親しまれ、交流を深められる場であるように取り組みます。
1段目:飯倉・男声合唱コンサート 2段目:ありす・人生すごろく
3段目:西麻布・昔の遊びとおしゃべり 4段目:麻布・みんなで話そう
5段目:南麻布・春のミニリース作り
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